Jul 29, 2010

気が付いたらIDカードが必要になりました。

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 NHKの新会長決定を間近に控え、会長を任命する「NHK経営委員会」(委員長・小丸成洋福山通運社長)の動向に注目が集まっている。経営委員会は会長任免のほか、経営に関わる重要事項を決定するNHKの最高意思決定機関だが、実際にどんな仕事をしているのか、一般にはあまり知られていない。経営委員会とはどんな組織なのだろうか。(三宅陽子)

 ■首相が任命

 経営委員会は会長、副会長らNHK役員の職務執行を監督する機関として位置づけられている。構成メンバーは12人で、教育、文化、科学、産業など各分野の専門家を、全国各地方のバランスを考慮して選出。公共の福祉に関して公正な判断ができ、広い経験と知識を持つとされた人材を、首相が衆参両院の同意を得て任命している。

 委員の任期は3年で、定例会を原則月2回開催。毎年度の予算、事業計画、番組編集の基本計画など、執行部から提案された経営の重要事項について話し合い、議決を行っている。

 視聴者との直接的な関わりでは、全国各地で年6回以上開催される「視聴者のみなさまと語る会」に出席し、番組の内容などについての意見交換を行っている。

 ■執行部とバトルも

 経営計画の策定時期に、執行部と委員会との間で“バトル”が繰り広げられたこともある。

 平成19〜20年にかけ、「受信料値下げ」をめぐって紛糾する一幕があった。橋本元一前会長らが19年秋、月額最大100円の値下げを盛り込んだ経営計画を提示したが、当時の経営委(委員長・古森重隆富士フイルムホールディングス社長)は「内容が不十分」として却下し、1年先送りとした。翌年、福地茂雄現会長らは値下げ幅の明記に難色を示したが、最終的に経営委が修正動議で「24年度から受信料10%還元」を盛り込むという異例の決着をみた。

 一方、月2回の定例会について、「NHKが抱える問題点や進むべき方向性について、徹底的な議論がされにくい」と指摘するのは、昨年6月に経営委員を退任した弁護士、小林英明氏。

 経営委員は現在、1人を除き非常勤で、それぞれ本業を別に持っている。必ずしも放送や経営に精通している人材ではないため、事前にNHKから資料を受け取っていても、定例会の場では執行部との基礎的質疑が目立ち、NHKの将来に重要と思われる案件も「議論」にまで発展しないケースが多かったという。

 また、“地域代表”の意識が強い委員は、地元が置かれた窮状を訴えることに力点を置くこともある。NHK幹部の一人は、「会合で、広い視点に立って公共放送のあり方を議論することが、なかなかできない」と明かす。

 ■報酬は…

 ちなみに、委員の報酬は常勤と非常勤とで大きく異なり、委員長は常勤だと年間約3192万円、非常勤だと約633万円(小丸現委員長は非常勤)。委員は常勤で約2256万円、非常勤で約506万円となっている。

                   ◇

 □職務権限は強化の傾向

 昨春、経営委員会の議決にNHK会長が加わることができるようにすることなどを盛り込んだ放送法改正案が国会に提出され、注目を集めた。しかし、「会長の権限が強くなり過ぎる」などの批判を浴び、改正放送法は関連条文を削除した上で11月に成立した。

 もともと放送法では、昭和25年の制定時はNHK会長も経営委員の一員とされ、34年の改正で経営と業務執行とが分離した経緯がある。

 近年は、NHK職員の不祥事が相次いだことなどを背景に、経営委員会の職務権限は強化される傾向にある。平成20年施行の改正放送法では、経営委員から選任される監査委員会が新たに設置され、執行部の職務執行について監査し、不法行為を差し止められるなどの権限を与えられた。

 こうした流れの中で、会長が経営委員会に加わることは“逆行”にもみえるが、「執行部の意見を経営に的確に反映しやすくなる」として肯定的な見方もある。福地茂雄会長は6日、最後の定例会見で「新会長任命に現会長の意見が反映されてもいいのではないか」と述べ、改めて法改正の必要性を主張した。

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 NHKの新会長人事をめぐり、5日に開かれた最高意思決定機関の経営委員会(委員長・小丸成洋福山通運社長)の臨時会合で、慶応義塾前塾長の安西祐一郎氏(64)の会長任命に対して賛否が二分したことが6日、分かった。安西氏は経営委の就任要請を受諾する意向を示したとされるが、受諾に際して会長交際費などについて尋ねたことが一部の委員の不信を買っており、人事の行方が注目される。(草下健夫、三宅陽子)

 経営委は11日の会合で再び安西氏の新会長任命について議論し、委員12人中9人以上の賛同が得られれば、12日に安西氏に正式に就任を要請する。

 複数のNHK関係者によると、昨年暮れに経営委から就任要請を受けた安西氏は、受諾に当たっていくつかの質問を経営委側に投げかけ、その中に、(1)都心に居宅を用意できるか(安西氏は神奈川県在住)(2)副会長は自分が連れてくることができるか(3)会長の交際費はあるのか−の3点が含まれていたという。

 安西氏が受諾の意向を示したことがNHK内に伝わった際に、この3点を安西氏が会長就任の「条件」として示したとする見方が広がり、波紋を呼んだ。

 NHK幹部の一人は「質問なのか、条件なのかは分からない」と前置きしながら、「交際費のことを最初に聞くとは。福地茂雄現会長はそういうことに関心を寄せなかった」と戸惑いの表情を見せる。経営委員の一人は「不祥事があれば謝り、国会で責任を追及されるのがNHK会長の仕事。ボランティアの側面があり、処遇を先に気にするようで務まるのか」と不信感をあらわにする。

 また、安西氏が塾長在任中の平成20年度決算で、269億円の支出超過となったことなども、「経営者」としての手腕を不安視させる要因となっているようだ。

 経営委で9人の賛同が得られなかった場合、会長人事の焦点は、2番目の候補とされた早稲田大前総長の白井克彦氏(71)らに移る。ただ、福地会長の任期切れは24日に迫っており、経営委はより厳しい立場に追い込まれる。

 ■経営委顔ぶれ

 ▽委員長=小丸成洋福山通運社長

 ▽委員長職務代行者=安田喜憲国際日本文化研究センター教授

 ▽委員=石島辰太郎産業技術大学院大学長、石原進JR九州会長、井原理代香川大名誉教授、大滝精一東北大大学院教授、勝又英子日本国際交流センター常務理事、北原健児元日本民間放送連盟専務理事、倉田真由美氏(漫画家)、幸田真音氏(作家)、竹中ナミ社会福祉法人プロップ・ステーション理事長、浜田健一郎ANA総合研究所社長

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